新日本海フェリーのレストランはちゃんとした食器を使っているよね、という話

東京九州フェリーの船内レストランで食事をしていると、厨房で皿が割れる音がした。割れる食器を使っているのである(ただし、陶磁器でない食器も使っている)。

東京九州フェリーは新日本海フェリー太平洋支部のようなものなので、以下は新日本海フェリーの話として書く。新日本海フェリーはグループにオーセントホテル、楽山水といった接客を重視するタイプのホテルを持つ。かつてはクルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」を運航した。私はどちらも利用したことがないのだけど。

新日本海フェリー自身も、ホテルやクルーズ船の運営でサービスのノウハウを活かし、船内レストランとは別に「グリル」でコース料理を提供する。メニューやTwitter等での写真を見る限り、食器にも気を配っているようだ。食器はボーンチャイナで統一されているように見受けられる。私はグリルに入ったことがないのだけど。そんなグリルのおこぼれだろうか、メラミンを主に使う通常のレストランでも、たまに陶磁器を見るのだ。写真に残していた食器を(乗船した回数が特別多くないのでそう多くはないが)ここに記録する。

▽まず掲載すべきはVenus Cruiseの文字が入った食器だろう。ゆうかりに乗船した時、サラダを入れたボール。ぱしふぃっくびいなすで使われていたもの。ニッコー(NIKKO)製ファインボーンチャイナ。ぱしふぃっくびいなすの食器はVenus Cruiseのロゴ入りのファインボーンチャイナでそろえていたということか。なんと豪華な。貴重ではあるけれど、フルでそろえられていた食器がボールのみ、あるいはカップ&ソーサーのみという具合にバラバラになって単体で使われているのは残酷に思える。

ゆうかり船内レストランでサラダを入れていた。
NIKKOのFINE BONE CHINA。裏印にもVenus Cruiseの文字が入る。

▽こちらはパン皿。ニッコー製ファインボーンチャイナ。なんだかニッコー製が多い気がする。というか陶磁器でニッコー製以外を見ない。グループのホテルでニッコーと取引があるのかしら。しかし皿の裏側を熱心に写真に撮る姿は、側から見れば変人である。

載っていたのはデザートだが大きさはパン皿。
こちらの裏印は汎用のもの。

▽私が最初に偶然に裏面を見て、ちゃんとした食器を使っていることに気づいたのがこの皿。ニッコー製ファインボーンチャイナ。ビーフシチューを提供するのに使われる。すずらん以降の船で見るような気がする。ニッコーオンラインストアにも出ているIMPRESSIONSシリーズの25.5cmスクエアディーププレートだと思うんだけど、個人で買おうとするとお値段1枚8,800円。

あざれあ船内レストランのビーフシチュー。裏印は撮影していない。

▽新日本海フェリーおなじみのカモメを転写したボール。ニッコー製のパーセプションチャイナ。珍しくファインボーンチャイナでない。カモメの柄を入れてしまうとグループのホテルやぱしふぃっくびいなすでは使えない。ファインボーンチャイナでないから、きっとグリルでも出されないのだろう。一式そろえられてもいないはず。すると、レストランでのみ使うために(グリルと共用できない)、専用柄(特注)の陶磁器(メラミンでも十分なはず)を少数(一式そろえるでもなく)発注したのか……?割に合うのかな。

らいらっく船内レストランにて。カモメのマークが3つ。
裏印はPERCEPTION CHINAで汎用のもの。

以上、私が記録に残していた新日本海フェリー船内レストランの陶磁器を載せた。個人的には、新日本海フェリーのレストランはフェリーのレストランの中でもお気に入り。気になるのは、セットのサラダがコンビニの嵩増しサラダみたいであることくらいか。オプションで少し凝ったものに変更できるようになるとうれしい。

フェリーのレストランでお気に入りを挙げるとしたら、あとはオレンジフェリーと、同じSHKライングループの阪九フェリーくらいだろうか。あでも、SHKライングループであればいいわけではない。私は関釜フェリーで、辛いのが苦手なのにチゲ定食を頼んだことを後悔した。チゲがとてつもなく辛い……!辛さだけでなく酸味も強く、目の前のチゲが全然減らないのだ。しかし周りの日本人も涙を流し、あるいはむせていたから、韓国人とは根本的に辛さに対する耐性が違ったのかもしれない。